{
2008/10/08(水) }
男は女性との間合いをはかるように、覚束ない足取りで後退する。その視線は絶えず、女性の左耳に注がれていた。距離を取り、じわじわと弧を描くように女性の周りを移動する。
対する女性は、特に身構えることもなければ、緊張感をもっている様子もない。目線と顔の向きだけで男を捉えながら、ただじっとその場に立っていた。
「っ、だああっ!」
と、威勢のよい声を絞り出し、男が突進する。
もともと狭い地下室だ。足がふらついているとはいえ、ものの数歩で距離は縮まる。しかし女性は動じない。男が体当たりの姿勢を取ってから、女性はようやくわずかな動きを見せる。
「ぐあはああぁっ!」
絶叫が響き渡る。その声の主は男だった。
女性は突進する男の背中をポンと軽く叩いて逸らし、勢い余って通り過ぎたところを狙ったのだ。女性が振り上げたヒールの爪先は、正確に男の股間を捉えていた。睾丸を突き上げられた男は、その足の動きを止める。ビクビクと身体を小刻みに震わせる。両手で恥部を押さえながら、男はあっけなく、その場に前のめりに蹲った。
「あ……があぁ……」
呻き声を漏らし、男は悶絶し続ける。床に突っ伏し、身体を右へ左へと揺さぶる。
女性はそんな男の姿を一瞥すると、
「痛い? やりすぎちゃった?」
と、悪戯っぽい笑いを零す。男には、それに答える余裕など、到底なさそうだった。
男は跪くような体勢のまま、苦悶を続ける。女性は背後から再び、一発、二発と追い討ちをかける。爪先が男の睾丸に突き刺さる。彼女の表情には、サディスティックな冷笑が浮かんでいた。
「ふぐ……ぅあ!……ぐうっ!」
と、悶声を響かせ、男はその身体を床に埋めた。泡の塊をいくつも吐き出しながら、床の上をのた打ち回る。しかし女性は、男の動きすらも自由にさせない。すぐさまその腹を踏み付けて、男の身体を床に固定する。ピンヒールの先が臍の下辺りを貫き、男は再度、悲鳴を上げた。
侮蔑のこもった瞳で男を見下ろしながら、
「所詮は男ね。脆くて、弱い」
と、女性がくすっと笑う。腹を爪先で押し潰すようにしながら、喰い込んだ細いピンヒールの先をグリグリと男の皮膚の中へと押し込んでいく。男は目を見開きながら、大口を開けていた。声が出ないほどの痛みを感じているのは明らかだった。男の表情が、それを如実に物語っている。
「おまけに、醜い……」
女性は加えて、さらにそう侮辱する。その表情は、哀れみの感情すら垣間見せるものだった。
悲痛に呻く男の下腹部からピンヒールの先端を抜くと同時に、女性はさらに男の腹を何度も踏み付けた。足の裏が、その衝撃を男の内部に伝える。尖ったピンヒールの先が、男の身体にいくつもの穴を開ける。
みるみるうちに男の胴体は赤みを帯び、諸所にできた皮膚の穴からは血液が滴り落ちた。男は苦痛に満ちた表情を浮かべ、呻き声を上げ続ける。
女性は「まだ死んじゃダメだよ」と軽い口調で囁き、男の顔面を蹴り飛ばした。
宙に舞った男の身体が、ドサリと空しい音を立てて床に落ちた。
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対する女性は、特に身構えることもなければ、緊張感をもっている様子もない。目線と顔の向きだけで男を捉えながら、ただじっとその場に立っていた。
「っ、だああっ!」
と、威勢のよい声を絞り出し、男が突進する。
もともと狭い地下室だ。足がふらついているとはいえ、ものの数歩で距離は縮まる。しかし女性は動じない。男が体当たりの姿勢を取ってから、女性はようやくわずかな動きを見せる。
「ぐあはああぁっ!」
絶叫が響き渡る。その声の主は男だった。
女性は突進する男の背中をポンと軽く叩いて逸らし、勢い余って通り過ぎたところを狙ったのだ。女性が振り上げたヒールの爪先は、正確に男の股間を捉えていた。睾丸を突き上げられた男は、その足の動きを止める。ビクビクと身体を小刻みに震わせる。両手で恥部を押さえながら、男はあっけなく、その場に前のめりに蹲った。
「あ……があぁ……」
呻き声を漏らし、男は悶絶し続ける。床に突っ伏し、身体を右へ左へと揺さぶる。
女性はそんな男の姿を一瞥すると、
「痛い? やりすぎちゃった?」
と、悪戯っぽい笑いを零す。男には、それに答える余裕など、到底なさそうだった。
男は跪くような体勢のまま、苦悶を続ける。女性は背後から再び、一発、二発と追い討ちをかける。爪先が男の睾丸に突き刺さる。彼女の表情には、サディスティックな冷笑が浮かんでいた。
「ふぐ……ぅあ!……ぐうっ!」
と、悶声を響かせ、男はその身体を床に埋めた。泡の塊をいくつも吐き出しながら、床の上をのた打ち回る。しかし女性は、男の動きすらも自由にさせない。すぐさまその腹を踏み付けて、男の身体を床に固定する。ピンヒールの先が臍の下辺りを貫き、男は再度、悲鳴を上げた。
侮蔑のこもった瞳で男を見下ろしながら、
「所詮は男ね。脆くて、弱い」
と、女性がくすっと笑う。腹を爪先で押し潰すようにしながら、喰い込んだ細いピンヒールの先をグリグリと男の皮膚の中へと押し込んでいく。男は目を見開きながら、大口を開けていた。声が出ないほどの痛みを感じているのは明らかだった。男の表情が、それを如実に物語っている。
「おまけに、醜い……」
女性は加えて、さらにそう侮辱する。その表情は、哀れみの感情すら垣間見せるものだった。
悲痛に呻く男の下腹部からピンヒールの先端を抜くと同時に、女性はさらに男の腹を何度も踏み付けた。足の裏が、その衝撃を男の内部に伝える。尖ったピンヒールの先が、男の身体にいくつもの穴を開ける。
みるみるうちに男の胴体は赤みを帯び、諸所にできた皮膚の穴からは血液が滴り落ちた。男は苦痛に満ちた表情を浮かべ、呻き声を上げ続ける。
女性は「まだ死んじゃダメだよ」と軽い口調で囁き、男の顔面を蹴り飛ばした。
宙に舞った男の身体が、ドサリと空しい音を立てて床に落ちた。
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